ペルヴー・ヴァルイーズのシステム移行

フランスのペルヴー・ヴァルイーズスキー場は、2024年秋のウィンターシーズン開始前にこれまでのシステムを一新し、アクセスのチケット販売システムとリフト改札システムを導入しました。来場フローの効率化とリピーター確保を支援するこの新システムにより、長期的な売上アップが見込まれています。
魅力あふれるスキー場
フランス南西部オート=アルプ県エクラン山脈に位置するペルヴー・ヴァルイーズスキー場(以下、ペルヴー)は、大自然に抱かれた小さなスキー場です。高い山々と雄大な自然を目にしつつ味わうペルヴーでのスキーには格別なものがあります。最初のリフトが設置された1974年の開業当時は、ペルヴーは主に地元客でにぎわうスキー場でした。また、標高が低く、斜面がゆるやかなため、スキーに初挑戦する若者にとってもうってつけの場所でした。その後、観光客の増加により、1982年には大規模な開発が行われました。プレロン・チェアリフトとクレト・スキーリフトが建設され、それまでより1,050mも高い地点までコースが設置されました。コースの多様化と、徐々に知られるようになった数々のバックカントリールートにより、その評判はフリースタイルを好む上級者たちの間でも不動のものとなりました。さらに、1983年と1992年にも拡張工事が行われ、新たに3本のリフトが架けられました。以来、ペルヴーは定期的に設備更新を行い、快適さと高所へのアクセスの向上を図ってきました。
今日、ペルヴーにはリフト6本と、アルペンとノルディックを合わせて全長43kmのコースが設置されています。地理的条件が幸いし、眩い太陽の光とこの上ない雪質が特長のこのスキー場には、あらゆるレベルのスキーヤーが楽しめるさまざまなコースと、スキー以外の幅広いアクティビティーが整備されています。また、ファミリー客にやさしいペルヴーでは、斜面の滑降だけでなく、森の中でのクロスカントリーやスノーシュー体験も楽しめます。年を追うごとにリピーターが増加し、さまざまな変化が訪れる中、ペルヴーはそれらにうまく対応しつつ、以前と変わらぬ魅力と穏やかさを保っています。
時代が求める変化に対応
ペルヴーの歴史を紐解くと、定期的な設備更新による継続的な発展と、マウンテンスポーツとアクティビティーの多様化が見えてきます。ファミリー向けスキー場としての生き残りを賭け、常にイノベーションの動向をうかがっていたペルヴーは2021年、新しいハンズフリーゲートシステムを導入しました。その後3年間の運用を経て、経営陣はハードウェアとソフトウェアの両方を一新すべく、事業者から広く企画提案を募りました。
ペルヴーの経営陣は、オート=アルプ県ですでに知名度のあったアクセスの存在を認識しており、その高い提案力により、程なくしてアクセスのシステムを選定しました。チームアクセス・フランスのプロジェクトマネージャーであるパトリック・ボードンはこのプロジェクトについて、「デジタル時代の流れに突入しようとしていたこのファミリー向けスキー場の課題は、シンプルではあるものの、大変重要なものでした。ペルヴーは、新しいテクノロジーが市場に投入されるごとにシステム全体を入れ替えることなく、今後の展開に合わせて変化できるシステムを求めていました。それには、高品質なデータを提供し、現場の運営管理を向上させ、長期的な利益率アップを実現する信頼性の高いシステムが必要でした」と説明しています。アクセスはこれらを踏まえ、ペルヴーのニーズを十分に汲み取ったチケット販売とリフト乗車管理を担う包括的システムを提案しました。
こうして、ターンスタイルとアクセスチケットスキャナー600 を取り付けたリフト改札機AX500スマートゲート次世代が全てのリフト乗り場に設置されました。販売面では、現地の有人窓口にアクセススマートPOS が設置されたほか、ICリフト券に記載されたWTP番号入力によるシーズン券や日数券のチャージも可能なキャッシュレス決済専用の自動券売機アクセスチケットフレーム600も導入されました。一方、オンライン販売用に導入されたアクセスウェブストアはペルヴーのホームページからアクセス可能で、滞在予約の際に各種チケットを購入できます。また、顧客管理面では、お客様とのコミュニケーションを支援するアクセスコネクトCRMが導入されました。お客様アカウントから収集されるデータにより、個人の嗜好や行動に関する詳細情報を取得できます。これにより、お客様に合わせたサービスの提供や、ショートメッセージや電子メールによる各種ご案内の送付、ターゲットを絞ったマーケティング施策の立案が可能になります。さらに、管理面では、売上管理の簡素化と券売スタッフの業務負担軽減を図る請求書作成モジュールが導入されました。
利益率アップの見通し
今回のアクセスシステムの導入に関して、ペルヴーのマーク・フッターリフト管理部長は、「新しいアクセスシステムへの移行は非常にスムーズでした。期日通りに納品され、数日後には全て設置、導入されました。当社では、これほど多くの機能を実装した高性能なシステムに慣れていなかったため、ソフトウェアの使い方が最大の課題でした。しかし、アクセスチームは最初の適応段階においてすばらしいサポートを提供してくれ、相談もいつでも可能でした。彼らのサポートと緊密な連携により、新しいシステムにすぐに慣れることができました。今では、信頼性の高いシステムにより、リフト改札業務の正確性が増し、販売についても、はるかに包括的なデータを取得できるようになりました。長期的には、今後の推移や動向に適応してくことで、売上アップと現場オペレーションの向上を見込んでいます」としています。ペルヴーは今後も、地域の自然が持つ特性を生かしつつ、よりよいスキー場作りに励んでいく意向です。

ニュース
Axessのプロジェクト、イベント、R&Dやニュースなどの最新情報を世界中からお届けします。


デジタル化による施設内飲食店のサービス向上
アクセスリゾート飲食店用システムは、スキー場内の飲食店運営に関するあらゆる業務を支援します。


ボール・アリーナのファン体験をより速く、より安全に、よりスマートに
入退場管理とファン体験の向上を図るアクセスのソリューションにより、大勢の観客がボール・アリーナに非接触で安全に入場しています。


イベント体験を締めくくるアクセスペイモバイル
入退場管理、チケット販売、見込み客追跡ソリューションとスムーズに連携するアクセスペイモバイルが、イベント体験の向上を図ります。