スマホリフト券は、6か所のスキー場でテストを重ねたうえで今シーズン本格導入に至りました。ご利用方法は従来のICリフト券と変わらず、リフト券が保存されたスマートフォンをウェアのポケットに入れておくだけでゲートを非接触通過できます。
リフト券の購入は、航空券やコンサートチケットなど一般的な電子チケットの購入と同様の流れで行います。まず、WEBサイトで購入したリフト券をアクセスのスマホリフト券用アプリ「アクセススキーウォレット」に保存します。スキー場に到着後、スマートフォンをウェアのポケットに入れたままリフト乗り場のゲートに近づくと、スマートフォンがBluetoothでゲートに自動接続し、リフト券の有効性が判定されます。有効な場合はゲートが開き、非接触で通過できる仕組みです。ゲートの前でグローブをはずしてウェアからスマートフォンを出す手間もなく、リフト券の購入やICカード返却のために並ぶ必要もありません。
低消費電力通信を可能にするBluetooth Low Energy(BLE)技術を応用したAX500スマートゲート次世代BLEは今シーズン、現在導入作業が進められている1か所を含む合計3か所のスキー場に設置されています。アクセスのオリバー・スーターCSO兼取締役はBLEゲートについて、「Bluetooth Low Energyは特定の範囲でデバイス同士をつなげる無線技術で、スマートフォンとゲートの通信を可能にします。スマートフォンに保存されたリフト券で、タッチすることなくゲートを通過できます」と説明しました。
最初にこのシステムを導入したコプジヴナースキー場(チェコ)では、スマホリフト券とゲートが順調に稼働しています。同スキー場では新しい技術を積極的に取り入れており、スマホリフト券の運用は従来のICリフト券と変わらずスムーズで、来場者からも高い評価を得ていると言います。同スキー場のカレル・レザトカ共同所有者とヤン・レザトカ社長は1月16日に行われた記者会見の際、新しいシステムに満足していると述べたうえで、最先端技術をいち早く取り入れる理由について語りました。
アクセスのハードウェア開発責任者のジョセフ・フィッシャーは、開発にあたり低温環境でもスマートフォンの充電が切れないよう、アプリのバッテリー消費量をできる限り低く抑えるよう努力したとし、「今後、新しいゲートが主流になると確信しています」と期待感をにじませました。
最初の導入ケースで高い効果が実証されたこの新しいシステムは近い将来、世界中の多くのスキー場への導入が見込まれます。